北海道胆振東部地震が起こってから、1カ月が過ぎようとしています。
当時、北海道最大の発電所、苫小牧東火力発電所が緊急停止したことで、北海道全域が2~3日間電気が使えないブラックアウトと呼ばれる大停電を経験しました。
今回は、大規模停電で明かりが全て消えた夜の貴重な外出体験のお話をさせていただきますね。
停電の夜の外出
とにかく何も見えない!
停電の夜、私たちは開店したお店がないか、どこかで電池の配布などはないかを求め、そして暇を持て余して(不謹慎ですが)外出することにしました。
幸い、20℃から25℃の間くらい、寒くて低体温症になるわけでも熱中症になる程度の温度でもありません。
外へ出て思ったこと、それは「何も見えない」こと。
手探りで進めるといった程度ではなく、本当に「何も見えない」歩き慣れた近所の道。
道路の縁石、蛍光テープの貼られていない電柱、住宅の壁はもちろん見えません。
アウトドアの自然の中よりも暗い
夜道では足元に気をつけなければと思っていても、街灯も家の明かりもない街がここまで暗いとは思いませんでした。
アウトドアで街灯の無い夜道に慣れてはいました。
月明かりの中でキャンプ場を移動してトイレや炊事場に行くこともありますが、キャンプ場よりも街中の方が暗いんですね。
後になって考えてみると、芝生の緑や木の茶色と「色」があるキャンプ場。
街の中はアスファルトの黒と電柱の灰色、モノトーンの日本家屋は月の明かりを反射しにくいのかもしれません。
足元と電柱に注意
停電の夜の外出で気をつけたいものは、足元の段差と電柱です。
縁石が見えず踏み外してしまうと、体が悪くはない若い方でも転んでしまいそうにもなります。
幹線道路以外の住宅地では、電柱に蛍光の塗装がない場所も多いはず。
我が家の近所では、近づかなければどこに電柱があるのかもわからないほどでしたよ。
停電の夜の外出で欠かせないもの
停電の夜の外出に欠かせないものは、もちろん明かりです。
懐中電灯があると心強いのですが、電池の消費を考えると屋内で節約しながら使いたいものです。
意外と役に立ったのは、自転車のライトです。
停電の中、夜の外出で自転車を使うことはほとんどないでしょう。
自転車に明かりがあるといっても、車やバイクのライトほど強力ではありません。
明かりが不十分なまま自転車で走ると、人や車以外にぶつかって思わぬ怪我をしてしまうことになりかねません。
そこで普段は自転車に取り付けてあるボタン電池式のライトを外して、手で持って使うと足元と数メートル先まで照らしてくれる心強い明かりでした。
ライトは左右に振りながら
真っ暗の街中をライトだけで進む際にはお勧めしたい方法があります。
それは、1点だけを常に照らすのではなく、小刻みに左右に振りながら歩くこと。
小さなライトを使う場合には、どうしても照らせる範囲が狭くなりがちです。
また、前から歩いてくる方、車に正確に距離をわかってもらうためにも、ライトは動かしながら歩いた方が安全でしょう。
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まとめ
大規模な災害が起こることは珍しい地域で暮らしていたため、私の暮らす北海道の地域では停電への備えが不十分でもありました。
また、店舗のほとんどが開店する予定がわからないこともあり、停電で真っ暗な街中を出歩く人を多く見かけました。
私たちと同じようにアウトドアで暗い中を歩くことに慣れていても、月明かりの効果が少ない街中では足元も見えないほどです。
使う予定のない自転車のライトを持ち歩くだけでも、足元を照らせる安心感がありました。
そして、同じように外出している方、移動中の車にこちらの存在をわかってもらうためにも、ライトは動かしながら歩いた方が安全と言えるでしょう。