新元号「令和」が万葉集に由来するということで、万葉集への関心が高まっています。
万葉集といえば、中学・高校時代に古典の授業で触れたという方も多いのではないでしょうか?
大昔の人が詠んだ和歌なのに、今の時代にも共通するところがある万葉集はとても興味深いですよね。
けれども「もっと万葉集を読んでみたい!」と思っても、難しくて手が出ないと言った人もいるかと思います。
そこで今回は、万葉集を勉強したいけどやり方がわからないといった方のために、万葉集の勉強の仕方を5つのステップに分けて紹介していきます。
古典の基本的仮名遣い、単語、文法を覚える(step1)
これは出来る人は飛ばしてOKです。
万葉集に限らず、古典には基本的な仮名遣いというものがあります。
例えば「てふてふ」と書いて「ちょうちょう」と読むようなものです。
他にも「かなし」という単語は現在の「悲しい」とはちがい、「かわいい」という意味で使われています。
このような中学生で習うところまでは、基礎知識として身につけておくと良いでしょう。
中学の教科書がまだあるという方は、わざわざ参考書を買う必要もありません。
気になる和歌を1つ選ぶ(step2)
万葉集には4500首以上の和歌が収録されており、いきなりすべてを勉強するのは不可能です。
そこでまず自分の気になる和歌を1つ選んでみましょう。
選び方に特に指定はありませんが、有名な和歌ですとインターネットでも解説しているサイトが多いため学習しやすいです。
もしくは中高時代の教科書が残っているのなら、そこから抜粋しても良いでしょう。
今なら令和の元になった梅花の歌32首を選んでも良いですね。
選んだらノートに大きくス好きな和歌を選んだら、ペースをあけて和歌をうつしてください。
訳せる範囲で訳してみる(step3)
和歌を選んだら早速訳してみましょう。
「え、無理だよ!」と思った方もいるかと思いますが、わからない単語の意味は推測して書いてみてもいいですし、どうしてもなにもわからないなら飛ばして大丈夫です。
はじめのうちは全くなにがなんだかトンチンカンだと思いますが、恥ずかしがらずにやってみましょう!
この時に、自分で和歌を詠んだ人の心象を想像すると更に学習効率UPです。
わからなかった箇所をチェック(step4)
訳していく中で、わからなかった単語や文法があったかと思います。
なんとなく推測できてしまった単語は、別にメモしておきましょう。
すべての単語を覚えることは難しいと思いますので、意味を推測する力というのも大事な力です。
次に解説書をみてチェックしていきましょう。
そこで間違っていた単語、文法を覚えていきます。
この時にただ丸暗記するのではなく、似たような用法のものを関連づけて覚えると学習効率が上がります。
歴史的背景を理解する(step5)
万葉集はさまざまな身分の人が詠んだ和歌の集まりなので、その内容は本当に多様です。
詠まれる内容はその時代の人々みんなが感じる内容から、身分によっての苦しみ、しきたりなど文化的背景が現れているものもあります。
最も高貴な身分だと雄略天皇をはじめとした皇族の和歌から、農民が詠んだ和歌まであるのです!
また、今とは四季を表すものが違う場合もあります。
例えばホトトギスといえば、春を思い浮かべる人が多いかと思いますが、万葉集では夏の和歌に多く使われているのです。
そこを理解することで、万葉集に対する理解がぐっと深まるでしょう。
万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
国際化が進み、文化が多様化する今だからこそ、日本の歴史的な遺産である万葉集を理解し、大事にしていきたいですね。
この記事があなたの万葉集の学習に役立てば嬉しく思います。