「嫁に食わすな!」と言われる食材は茄子が有名ですが、その他にもあります。
いったいどのような理由があって、「嫁に食わすな!」と言われているのでしょうか。
今回は、そんな「嫁に食わすな!」と言われている食材の理由についてお話します。
秋茄子は嫁に食わすな!
諸説ありますが、一般的には「秋茄子はとても美味しいので、嫁に食べさせるには勿体無い!」というお姑さんの意地悪で言われていると伝えられています。
また、ここで言う「嫁」は「夜目」と書き、ネズミのことを指しているとも言われています。
ということは、「ネズミに食べさせるには勿体無い」という意味になります。
どちらにせよ、他人に食べさせるのは勿体無いというネガティブな意味になります。
他にも、茄子を食べると身体が冷えやすくなるので、お嫁さんの身体を冷やさない為のお姑さんなりの優しさだという説もあります。
秋カマスは嫁に食わすな!
筑前地方(福岡県の南部地域の呼称)などで良く言われることわざです。
秋のカマスは非常に味が良いので、嫁に食べさせるには勿体無い!という事です。
これが関東地方では「秋サバ」に変えて言われます。
柿は嫁に食わすな!
「柿が赤く成れば医者は青くなる」ということわざがあります。
しかし、この「青くなる」はマイナスイメージに捉えられがちですが、実は、「医者が青くなるほどの栄養分を持っている」というプラスのことを言っているのです。
柿には、みかんの2倍に当たるビタミンC、ビタミンAが含まれています。
また、βークリプトキサチンやカリウム、タンニン、食物繊維等が豊富に含まれているのです。
免疫力を高め、風邪やインフルエンザ予防になり、がん抑制効果や、二日酔い防止効果までもが期待できます。
「柿は嫁に食わすな!」は、あまり聞かないことわざですが、もし使われているとしたら、「柿が赤くなれば医者は青くなる」の意味を間違えて覚えていると考えられます。
あるいは、姑さんが、嫁に栄養を与えないくらい、よほどの意地悪か…どちらかだと思います。
ミョウガは嫁に食わすな!
ミョウガを食べると、物忘れが酷くなると言われています。
この言い伝えは、お釈迦様の弟子の中でも最も愚かで頭が悪いとされていた周利槃特(しゅりはんどく)という人物のエピソードに由来します。
物忘れの名人だった彼は、自分の名前すら覚えられずに、名荷(みょうが:名札のこと)を首にかけさせても、そのことすら忘れてしまう人物だったと言われています。
そこで、同音の「名荷」と「茗荷」をかけて、ミョウガを食べると物忘れをするという俗説が生まれたといわれています。
これは、あくまでも言い伝えであり、科学的には、ミョウガが物忘れを促進させるという結果はありません。
逆に、ミョウガに含まれる香り成分によって、気分がすっきりとして集中力がアップしたり眠気を覚ましたりする効果があると言われています。
「ミョウガは嫁に食わすな!」というのは、恐らく古くからの言い伝えを信じて、お嫁さんがおバカになってしまうのを懸念したお姑さんなりの優しさだったのだと思います。
秋のサンマは嫁に食わすな!
秋のサンマは旬の時期なので非常に美味しいです。
しかし、妊娠した女性が食べると、精力が付き、逆に毒であるとも言われています。
お嫁さんの身体を思って言われている言葉でもあります。
まとめ
○○を嫁に食わすな!ということわざには、お姑さんなりの優しさか意地悪か、どっちかの意味があることが分かりました。
どっちの意味にでもとることが出来るなら、優しさだと思って受け止めておくと良いかもしれませんね。
嫁姑問題は永遠のテーマであるとも言えますね。