宇宙は広く、まだまだ解明されていない謎が多いです。
宇宙の話をするうえで、「隕石(いんせき)」と「彗星(すいせい)」というワードをよく耳にしますが、両方とも星なのでしょうか?星だとしたら、何を基準に呼び名が変わっているのでしょうか?
知っておくと、空を見上げる楽しさが増えるかもしれません。
今回は、「隕石」と「彗星」の違いについてお話しします。
「隕石」と「彗星」の違い
「隕石」と「彗星」の違いは、結論から言うと、落ちてくるかこないかで呼び名が変わっています。
「隕石」とは、宇宙空間から惑星の地上に飛来した直径が1mmを超える物体のことを指します。
隕石には様々な種類があり、直径1mmのものから直径2.7mとみられるものまであります。
この2.7mのものは「ホバ隕石」と呼ばれています。
ちなみに、このホバ隕石は重さ60トンと言われています。
隕石は、宇宙空間から地表に届くまで、空気との摩擦熱でかなりの部分が消えてしまうことが一多いですが、残って地表に到達するものは、主に石や鉄でできています。
この、宇宙空間から地表に届くまでの間に消えてしまうのが「流れ星」です。
無事に地表に到達したものが「隕石」になります。
「彗星」とは、太陽の周りを楕円などの軌道を描いて回っている小さな天体のことを指します。
氷や岩石やドライアイスや気体などで構成されていて、太陽に溶かされた部分が特徴的な尾を形成します。この「尾」がほうきに見えるために、一般的に「箒星(ほうきぼし)」と呼ばれることもあります。
彗星は直径数10m~50mくらいまで、様々な大きさがあります。
軌道も様々で、大きく分けると、楕円形を通る「周期彗星」と、双曲線の軌道を通るもの、放射線の軌道を通るものの3種類に分けることが出来ます。
ちなみに、双曲線を通るものと、放射線を通るものは、二度と太陽の近くを通ることはありません。
彗星が落下することはあるの?
大ヒット映画「君の名は。」でも、彗星の落下が描かれて大変話題になりました。
では、過去に地球に彗星が落下したことはあるのでしょうか?
調べてみると、隕石の落下は多々ありますが、彗星の落下には諸説あるようです。
遡ること、西暦536年。
実はこの年に直径500mの彗星が落下したのではないか?という説があります。
最近の研究で、おうし座流星群の母体が彗星分裂していたことが明らかになりましたが、この536年の時期に重なり、その分裂した破片が地球に落下していたのではないか、という説です。
通常、隕石が地峡に落下するとクレーターを作りますが、彗星の場合は脆い為、上空で爆発を起こします。
爆発周辺は、エアーバーストという猛烈な風が吹きます。
その勢いで、広範囲を焼き尽くし、粉塵をまき散らします。
この現象によって、地球は粉塵に覆われ、寒冷化したのではないか?と言われています。
ただし、いち推測なので、これから研究が進むにつれてあきらかにされていくと思います。
「流れ星」とはどうやって出来るの?
上記の「隕石」についてお話しした際に「流れ星」についても少し触れましたが、ここでは少し詳しく説明します。
「流れ星」とは、隕石の欠片や塵が地球の引力にひかれて、大気に衝突する際の衝撃で燃焼して、それが発光しているように見えている「現象」のことを指します。
この現象の元になる塵の多くは、彗星などの小天体から発生しており、「流星物質」と呼ばれています。
数ミリ以下の砂粒のような粒子です。
彗星などの小天体は常に、塵などを放出しながら宇宙空間を移動しています。
では、なぜこの塵が輝いて見えるかと言うと、宇宙空間から大気に入るスピードはものすごく速いです。
地球の大気との摩擦熱によって、塵はプラズマ化して、発光しているように見えるのです。
つまり、「流れ星」とは、本来は「現象」のことを指す言葉なのです。
もしも地球に隕石が落ちたらどうなるの?
まとめ
まだまだ未知なものが多い宇宙について、知っていくのはとてもワクワクしますね!
どこにいても見上げる先には空があるので、たまには空を見上げて、未知なる宇宙のことを想像してみる時間も素敵かもしれませんね♪