「ナマハゲ」は広く知られていると思いますが、「アマハゲ」というものをご存知でしょうか?
遊佐町吹浦地区(山形県)の女鹿・滝ノ浦・鳥崎集落に伝わる民俗行事です。
写真を見ると、迫力のあるお面を被った人々が写っています!
今回は、そんな「アマハゲ」についてお話します。
「アマハゲ」は無形文化遺産なの?
「アマハゲ」は、「鳥追い」「ホンデ焼き」などの正月に行う行事と共に、平成11年に”遊佐の小正月行事”として国の重要無形民俗文化財に指定されました。
「アマハゲ」は現在でも存続していますが、「鳥追い」と「ホンデ焼き」は少子化による影響から現在では開催出来なくなってしまった集落もあります。
「アマハゲ」の意味とは?
冬に、寒くて囲炉裏(いろり)にばかりあたっていると、手足に火だこ(皮膚に出来る赤いまだら模様)が出来ることがあります。
この火だこのことを方言で”ナマミ””アマミ”ということから、「アマハゲ」とは、「火だこを剥ぐ」という意味であると言われています。
火だこを剥いで、怠け心を戒め、勤労を勧めるとともに、厄災を払い、無病息災を願う意味合いがこめられています。
「アマハゲ」の由来とは?
由来は定かでは無いと言われていますが、上記で説明したように、方言からつけられた名称という一説があるのは確かです。
「アマハゲ」の日程は?
集落ごとの開催日と開催場所
遊佐町滝ノ浦
開催日:1月1日
時間:集落の大鳥神社を午後6時頃に出発
遊佐超女鹿
開催日:1月3日
時間:集落の八幡神社を午後5時頃に出発
遊佐町鳥崎
開催日:1月6日
時間:集落の三上神社を午後7時頃に出発
旅行会社によるツアーなども組まれているので、確実に参加したい方は、そのようなツアーを利用するのも良いと思います。
「アマハゲ」の見どころは?
蓑(みの)と面を身につけた若者が、各家庭を回り、怠惰を戒めて歩くもので、大筋は秋田の「ナマハゲ」と共通していますが、面の表情や家での振舞いなど、集落ごとに特徴が見られる部分があります。
その風貌は、ナマハゲよりも恐ろしいと言われていて、子供が大泣きしているのに大人たちは笑って楽しんでいる様子も、なかなかシュールな光景です。
悲鳴を上げて親の陰に隠れようとする子供たちを見つけると、抱き上げて玄関まで運んでは放り投げ、大人の参加者も引きずり回すなど大暴れするアマハゲの様子は、一見の価値があります!
観光で行く際は、事前に民家に上がらせてもらう申請をする必要があるので、お気を付けくださいね。
また、アマハゲが去った後には、アマハゲが身につけていたケンダンの藁(わら)くず「コモジ」が落ちています。
このコモジは捨ててしまうのではなく、「おかね」と呼んでていねいに集められます。
無病息災や頭痛よけの御利益があるといわれているので、大切なものなのです。
「アマハゲ」を見るためのアクセス方法は?
住所:山形県飽海郡遊佐町
JR吹浦駅から車で約10分
日本海東北自動車道 酒田みなとICから車で約25分
「アマハゲ」を見るのに駐車場はある?
町内には複数の有料駐車場があります。
ただし、数に限りがあるため、公共交通機関を利用することをおすすめします。
また、アマハゲと共に移動すると、車を停めた駐車場から離れてしまうこともあるので、出来る限り、公共交通機関の利用が良いと思います。
まとめ
アマハゲは、大人も怖がるほどの迫力があると言われています。
2.3日は夢に出てきそうですよね…。
しかし、その迫力から、悪いパワーを吸い取ってくれそうなのも納得です!
どちらにせよ、心が大きく動かされることは間違いないと思うので、アマハゲに刺激を貰いに一度、是非、体験してみたいものです!