「ホタルイカの内臓には寄生虫が住んでいる」という噂、聞いたことがありますか?
ホタルイカの沖漬けなどは生食で食べるので、本当なら、恐ろしいですよね。
今回はそんな気になる、ホタルイカの寄生虫の心配についてお話しします。
ホタルイカの沖漬けには寄生虫の心配はあるのか
ホタルイカの沖漬けとは、生のホタルイカを醤油や酒、みりんなどに漬けてしっかり味付けをした料理です。
ホタルイカには、実は皮膚疾患や腸閉塞を引き起こす恐れがある「旋尾線虫」という寄生虫が潜んでいることがあり、基本的には生食は禁止とされています。
しかし、ホタルイカ漁がさかんな富山県や、新鮮な魚を扱う居酒屋などでは、酒のあてとして、ホタルイカの沖漬けは良く食べられています。
しかし、ホタルイカの沖漬けのように生のまま食べることは好ましくはありません。
ホタルイカは他の魚と違って、海からあげるとすぐに死んでしまいます。
他の魚やイカと違って、内側からタレを染み込ませることが出来ません。
ですので、食べる際は、内臓に潜んでいる寄生虫ごと食べることになってしまうのです。
しかし、寄生虫の不安を解消する方法があります。
ホタルイカの内臓にいる寄生虫は、マイナス30℃以下の冷凍庫で4日間冷凍すると死滅します。
ですので、この死滅処理をしたあとに沖漬けにしているホタルイカの場合は、安心して食べることが出来ます。
もしも自宅の冷凍庫の温度がマイナス35℃の場合は、15時間、マイナス40℃の場合は、40分~1時間で寄生虫を死滅させることが出来ます。
また、沖漬けにした状態で冷凍しても問題ありませんので、ホタルイカの沖漬けを手作りする場合のタレへ漬ける順番はお好みで問題ありません。
ここではホタルイカの沖漬けについてお話ししましたが、ホタルイカの塩辛の場合も、基本的には沖漬けと同じだと覚えておいてください。
ホタルイカの寄生虫を食べるとどのような症状が出るの?
主に2つの症状が出ます。
① 皮膚爬行疹型
腹部を中心にミミズ腫れが出現します。次第に側腹部に広がっていくこともあります。ホタルイカを食べて2週間前後で発症します。
進行速度は速く、1日2cm~7cmの発疹が現れる場合があります。
② 腸閉塞
腹痛、心窩部(しんかぶ:みぞおちのこと)痛、嘔吐などの症状が現れます。この場合は、ホタルイカを食べてから数時間~2日後には症状が現れます。
いずれの場合も、身体に異変を感じたらすぐに病院へ行きましょう。
ひどい場合は手術が必要になる可能性もあります。
ホタルイカの素干しには、寄生虫の心配はあるのか
スーパーやコンビニなどで「ホタルイカの素干し」をよく見ますが、素干しの場合、寄生虫の心配はないのか不安ですよね。
結論から言うと、ホタルイカの素干しに寄生虫の心配はありません!
だいたいの場合、原料になっているホタルイカは冷凍された状態で入荷します。
上記でもお話ししましたが、冷凍処理することによってホタルイカの寄生虫は死滅します。
また、万が一、生のホタルイカが原料の場合でも、製品にするまでに冷凍保存されているか、製品にしたあと出荷するまでの間は冷凍保存されています。
ですので、もし寄生虫を持っていたホタルイカがいたとしても、どの段階かに寄生虫は死滅しているので、安心して食べてもらって大丈夫です!
まとめ
私も個人的に、居酒屋や小料理屋でホタルイカの沖漬けがメニューにあると頼んでしまいますが、寄生虫を持っている可能性があることは知りませんでした。
ただ、お店で出されるものやスーパーで商品として販売されているものに関しては、きちんと処理してあると思って良いでしょう。
生のホタルイカをご自身で扱う時は、寄生虫の存在を知らないとそのまま食べてしまう可能性もあるので、処理の仕方を覚えておくと良いでしょう。