高齢化社会に入った日本では、家庭で暮らす高齢者の方も増えています。
常に自宅に誰かがいるという生活スタイルから、日中は誰もいない家庭へと暮らし方が変わりました。
介護が必要な高齢者の方にとって、日中に通うことのできるデイサービスは、生活に欠かせない介護サービスです。
今回は、デイサービスの受け入れ基準のお話をさせていただきますね。
デイサービスとは?受け入れる高齢者の基準は?
デイサービスは、老人福祉法と呼ばれる法律を元に設置された老人保健施設の1つです。
老人保健施設は大きく3つに分けられます。
在宅施設、老人福祉施設、高齢者生活施設の3つです。
在宅施設は、自宅で暮らしながら通うことのできる施設で、ショートステイ、デイサービスなど通える施設の他にも、グループホームなど施設の管理者と生活をともにする施設があります。
②老人福祉施設
老人福祉施設には、特別養護老人ホームなど介護が必要な方、入居費用を支払えず支援が必要な方が利用されています。
③高齢者生活施設
高齢者生活施設は、介護は他のサービスを利用しますが、暮らしていくためのバリアフリー環境が必要な方が暮らしている施設です。
高齢者住宅、高齢者マンションの中には高齢者生活施設の基準を満たした建物も多くあります。
デイサービスは、在宅施設に分類され、法律の中で「高齢者に対して入浴、食事の提供、機能訓練、介護方法の指導その他の便宜を提供する施設」とされています。
そして、対象になる高齢者の方は「65歳以上の者」「身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある者が、やむをえない事由により介護保険法に規定する通所介護を利用することが著しく困難な方」としています。
簡単にまとめますと、「65歳以上で普段の暮らしに介護が必要で、ご自身で介護施設に通所することが難しい方」が利用できます。
また、デイサービスの中には「認知症対応型」「自立支援強化型」など施設によって通所する目的を明確に定めた場所もあります。
デイサービスは介護を受けるだけとは限らない
デイサービスというと、介護の必要な高齢者の方々が集まり、お風呂や着替えなど必要な介護を受け、空いた時間には「歌を歌う」「簡単なゲームをする」レクレーションのあるものと思われています。
レクレーションは、体の運動能力や頭の働きを保つために大切な取り組みですが、このレクレーションを恥ずかしがる高齢者の方も少なくはありません。
実は、デイサービスは車椅子で介護が必要な方や認知症の方だけが来る場所というわけではありません。
中には、介護の必要性が多くはない方が筋力や体力を保つ目的で利用することもあります。
また、他の同年代の方と交流することで認知症の悪化を予防するために通われる、重症ではない認知症の方も通われています。
デイサービスの目的によって対象者も変わる
デイサービスには、「認知症対応型」「自立支援強化型」など、特定の対象者を優先して引き受けますよと宣伝している場所もあります。
認知症対応型のデイサービスには、認知症の方が多く通われています。
自立支援強化型には、自宅で身の回りのことができるようになりたいと思われる方が多く通われています。
また、特に名前をつけていなくても、トレーニングジムのようなデイサービス、漫画喫茶のようなデイサービスもあります。
特に現役の頃、職場や地域で高い地位にいた方ほどデイサービスに通う「恥ずかしさ」が高いように思えます。
トレーニングジムのようなデイサービスには、「体を鍛える」目的があり、漫画喫茶のようなデイサービスでは「好きなように」過ごすこともできます。
実際に見学に行かれる前に問い合わせてみるといいでしょう。
まとめ
介護が必要な高齢者の方が、日中通い必要な介護を受けることができるデイサービス。
高齢者の中には、デイサービスへ通うことを恥ずかしがる方が少なくはありません。
実はデイサービスにも種類があり、「認知症対応型」「自立支援強化型」など、特定の対象者を優先して引き受けますよと宣伝している場所もあります。
また、トレーニングジムや漫画喫茶のようなデイサービスもあり、高齢者の方にとって、何か目標を持つことができたり、好きなことができるデイサービスは楽しみを持って通うこともできます。
ケアマネージャーの方やデイサービス事業所に見学を申し入れる前に、一度問い合わせてみることをお勧めします。