初夏~夏にかけて暗くなってから水辺に行くと幻想的な光を放つホタルは、日本の夏の風物詩のひとつですよね。
では、ホタルが光っているのはオスなの?メスなの?
はたまた、両方のホタルが光っているのでしょうか?
今回は、そんなホタルについてお話します。
ホタルが光るのはオス?メス?どっち?
結論から言うと、光る種類のホタルであればオスでもメスでも両方光っています!
ですが、鑑賞期間にホタルが飛び回るのは、ほとんどが求愛目的でオスがメスを探して飛び回っています。
ですので、夜に光を放ちながら飛び回っているホタルは、ほとんどがオスです。
草や木の葉にとまって小さな光を放ちながらオスのプロポーズを待っているのが、メスのホタルです。
良く観察すると、光の違いでオスとメスを判断することが出来るので、そんなところを気にしながら鑑賞するのも楽しいと思います。
余談ですが、ホタルが光る仕組みは、ホタルのお尻には「発光器」というものがあります。
その中にルシフェリンと呼ばれる発光物質と、ルシフェラーゼと呼ばれる酵素があります。
ホタルが空気中から酸素を取り入れ、これらの物質と融合し、ルシフェリンが酸化反応を起こした時に光ります。
つまり、化学反応で光っているので、熱は全く持っていません。
触ってみても熱く無いので、気になる方は是非一度触ってみてくださいね。
蛍の寿命はどのくらい?
「蛍二十日に蝉三日」という慣用句があるように、蛍の寿命は非常に短いと言われています。
蛍は、成虫になってから約1週間しか生きることが出来ません。
蛍は、成虫になると口が退化してしまい、水しか摂取することが出来なくなってしまいます。
つまり、成虫になる前に蓄えた栄養分で生きることになります。
その栄養分がなくなると死んでしまうのです。
しかし、成虫になる前は実は水中で1年ほど生息しています。
子孫を残す事のみが成虫になった目的で、子孫を残すために一生懸命生きているとも言えますね。
また、その他にも「外的要因」が原因で寿命が短くなるケースもあります。
天敵に捕食されたり、川の汚染が原因だったり、天候の荒れが原因だったりで死んでしまうこともあります。
蛍の寿命には、環境問題も大きく関係していると言えるでしょう。
ホタルの卵も光るの?
結論から言うと、卵の時からホタルは光っています!
そもそもホタルが光る理由は、求愛や交尾をする為と言われていますが、卵が光る理由はそれらには関係ないように思いますよね。
では、なぜホタルの卵は光るのでしょうか?
実は…ホタルの卵が光る理由は、まだ解明されていないのです。
一部では、「外敵から身を守る為」という説もありますが、きちんと解明されているわけではありません。
蛍は昼間も光るの?
蛍の種類によって、昼間活動する蛍と、夜に活動する蛍がいます。
一般的な蛍として有名な、夜に活動するゲンジボタルやヘイケボタルなどは、昼間は水辺の草陰や木の葉の裏側などにつかまって、じっと休んでいます。
そして夕方になると、求愛や交尾活動の為に飛び回ります。蛍の光は、求愛や交尾活動の為なので、休んでいる間は基本的には発光しません。
まとめ
街灯が少なく、自然の川があり、草が生い茂っているような田舎町に行った時に見た蛍の数の多さと光の幻想的な景色には本当に心を動かされた覚えがあります。
わざわざ探さなくても、目の前一面が光りの絨毯のようでした。
なかなか都心ではそのような景色を見ることは難しいですが、川辺の整備や水辺の環境を整えて維持することで、都心でも蛍の美しさを見ることが出来るようになれば良いなぁと思います。
日本の美しい景色のひとつだと思うので、守って伝えていきたいですね