「ガラスは水の中でなら切れる」という話をきいたことがありますか?
実はこれ、ケモメカニカル効果というものによるものなんです!
最近ではアニメ「名探偵コナン」でもこの現象を利用したトリックが使われていたことで話題になりました。
そこで今回はそんなケモメカニカル効果について説明していきたいと思います!
ケモメカニカル効果とは
ガラスはシリコンと酵素によって成り立っている物質です。
そして水はシリコンと酵素の間に入り込みやすいため、水の中だとガラスは切りやすくなります。
そのことを「ケモメカニカル効果」というのです。
空気中でのガラスは衝撃に弱く、ハサミを入れた衝撃で割れてしまうのですが、このケモメカニカル効果によって水の中だと切ることができるのです。
ガラスをハサミで簡単に切れるって本当?
この答えは半分YES、半分NOです。
というのも、空気中だとガラスカッターで慎重に切らないといけないガラスがハサミで切れるというのは事実なのですが、簡単に、というと微妙なところ。
動画投稿サイトに多くの動画があがっているため、見ていただければわかるのですが、紙を切るようにはいきません。
感覚としてはガリッ、ガリッという音をだしつつ、半分削りつつ切れる感じです。
ちなみに実際は切れているわけではなく割れているということで、まっすぐ綺麗に「割れている」というのが正解ですね。
切る際には細かい破片もでるということなので、けがをしないように手袋をするなど注意が必要です。
また、切った水はそのまま流さないようにきをつけましょう。
ケモメカニカル効果の使い道とは?
このケモメカニカル効果、日常での使い道ははっきり言ってあまりありません!
厚めの瓶などを切るのは不可能に近いですし、そもそも普段の生活でガラスを切りたい場面ってあまりないですよね。
ただしDIYが趣味の方なら、ガラスカッターでカットしたガラスの角を丸めたり、微調整をしたりするのに使えるかもしれません。
理科室でよくみかけたカバーガラスのような薄いガラスであれば綺麗に切って加工することもできそうなので、アクセサリー作りにもいいでしょう。
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ケモメカニカル効果の他にガラスを切る方法とは?
ガラスを切る方法は他にもいろいろあります。
ジェルネイル用の除光液とタコ糸と氷
1つはジェルネイル用の除光液とタコ糸と氷を使うもの。
ジェルネイル用のものでなくでも、「アセトン」というものが配合されていれば着ることはできます。
やり方はとても簡単。
まずタコ糸を除光液につけ、瓶の切りたい位置に巻き付けます。
そこに火をつけてくるくる回し、氷水で冷やすとカットされています。
火の取り扱いには十分注意してくださいね!
水と油とカッター
2つ目は水と油とカッターを使うもの。
水を張ったボウルのなかに、同じ高さまで水を入れたガラス瓶を入れます。
次にボウルの水の表面に油をまんべんなく張ります。
そうしたらカッターをライターやガスコンロなどで熱します。
そのカッターでガラス瓶を切ると簡単に切れるというものです。
切ったガラスの後処理はどうしたらいいの?
まずガラスの切断面は大変危険です。
指はスパッと切れてしまうほど鋭利な場合もあります。
そのため、もしDIYなどで今後もそのガラスを使う場合は、やすりをつかって切断面を滑らかにしておきましょう。
このときもケモメカニカル効果を利用するために、水をつけるといいですよ!
また捨てる場合には、新聞紙やいらない布で包むようにしましょう。
そのままだゴミ回収に出すと、回収する人がけがをしてしまう危険があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
なかなか普段耳にすることのないケモメカニカル効果ですが、科学に興味を抱く第一歩になればうれしいです。
ただし、実践する際は十分気を付けてくださいね!