じゃがいものことを「馬鈴薯」と呼ぶことはご存知ですか?
この呼び方は、どこに由来しているのでしょうか?
また、「じゃがいも」ではなく「馬鈴薯」や「メークイン」と呼ばれるのには、何が違うのでしょうか?
今回はそんな「馬鈴薯」についてお話します。
「馬鈴薯」の漢字の由来とは?
結論から言うと、様々な説がありますが、どれが本当かは定かではありません。
一説には、中国での呼び名のひとつとして漢字が同じで、「馬鈴薯」を中国語で読むと「マーリンシュー」となり、中国ではこれは、マメ科のホドイモのことを指すので、中国名をそのまま輸入したのではないかと言われています。
他にも、岩手県から由来が来ているという説もあります。
岩手県で「チャグチャグ馬コ」という祭りがあって、この祭りに登場する馬は首から丸い鈴をぶら下げています。
この鈴が「馬鈴」と呼ばれていて、昔の馬鈴は素焼きの土製のものが多く、その形と色がジャガイモによく似ていたために、じゃがいものことを「馬鈴薯」と漢字で書くようになったとも言われています。
「馬鈴薯」の読み方は?
一般的には「ばれいしょ」と読みます。
ただ、じゃがいものことを「馬鈴薯」と呼ぶので、「馬鈴薯」と書いて「じゃがいも」と読まれる場合もあります。
他にも、ごくわずかですが「じゃがたらいも」「いも」「ごしょいも」「ポテト」などと読む場合もあるので覚えておくと良いでしょう。
「馬鈴薯」と「メークイン」の違いは?
そもそも「馬鈴薯」とはじゃがいもの別名です。
一方、「メークイン」は、じゃがいもの品種の一つです。
ですので、ある意味、「馬鈴薯=メークイン」と呼ぶことが出来ます!
余談ですが、日本のじゃがいもは、男爵とメークインの2種類が多いです。
この違いを簡単にお話します。
【男爵】
- ほくほくした粉っぽいじゃがいもです。
- 見た目は、丸くてゴツゴツしています。
- 煮ると崩れやすい性質があるので、煮物やカレーなどには不向きで、ポテトサラダやコロッケの中身やマッシュポテトのように潰して使用する料理に適しています。
【メークイン】
- 見た目は、つるっとした細長い楕円形です。
- 食感は、しっとりとねっとりとした粘質系です。
- 煮込んでも型崩れしにくい為、肉じゃがやカレーなどには最適です。
「馬鈴薯」の産地は?
じゃがいも(馬鈴薯)の生産地、日本一の都道府県は北海道です!
2位は長崎県、3位は鹿児島県です。
1位は皆さんご存知だと思いますが、2位と3位については意外ですよね!
ただ、割合で見ると、1位の北海道が生産量の77%で、長崎県が4%、鹿児島県が3%となっています。
じゃがいも涼しい気候を好む為、北海道では春に植え付けをして、秋に収穫します。
秋~春は北海道のジャガイモが日本各地の食卓に並びます。
「新じゃが」は7月~8月、基本的な収穫時期は10月頃となります。
それ以降は貯蔵したものを翌年の春まで出荷していきます。
春先に出回る北海道産のジャガイモは、前年の秋に収穫され貯蔵されたものが出回っています。
まとめ
「馬鈴薯」と聞いて、すぐに「じゃがいも」のことだなぁと分かる人も減ってきていると思います。
だけど、古くから伝わる言葉を失くしてしまうのは寂しいので、是非、覚えておきたいですね!
また、「馬鈴薯」の由来を辿っていくことで、今当たり前に食べている食べ物が、どのようにして日本に伝わったのか、当時の人々の苦労や様子が見えてくるのも面白いなぁと思います。
じゃがいもは様々な料理に使えるので、食卓には欠かせない食材ですよね!
腹持ちも良く、エネルギー源にもなり、意外なことに、ビタミンが豊富に含まれています!
「馬鈴薯」と呼ばれていることも是非、覚えておいてくださいね!