鯉のぼりのてっぺんについている風が吹くとカタカタカタ…と心地の良い音を鳴らしながら回っている丸いもの。
あれは一体、何なのでしょうか?
正式な名前はあるのでしょうか?
また、何か意味が込められているのでしょうか?
今回はそんな気になる、鯉のぼりのてっぺんについている丸いものの正体についてお話しします。
鯉のぼりの矢車に込められた意味とは?
鯉のぼりのてっぺんについている丸い物、正式には「矢車」と呼びます。
矢車は、①邪気を破るもの ②幸運を呼び寄せるもの の象徴とされています。
そして神事で神様を呼ぶときに、昔の人は太鼓をドンドン鳴らして呼び寄せていました。
そのことから、神様は音と一緒に現れると信じられていて、特に、楽しそうな音が好きだそうです。
ですので、鯉のぼりの矢車には「神様、ここに男の子がいるから、見守ってください」という意味が込められています。
カタカタカタと楽しそうな音を出して、神様にアピールしているのですね♪
鯉のぼりの矢車が無いものはNGなの?
上記で矢車のもつ意味についてお話ししましたが、矢車がなくても問題ありません。
特に気にしなくて大丈夫です!
鯉のぼり自体に、神様を呼び寄せるパワーがあります。
てっぺんが丸いものや、笹の葉がついている鯉のぼりも多くありますが、同じく神様を呼ぶためのものなので、安心してください!
マンションなどの場合、矢車の音が近所迷惑になる場合もあるので、絶対に矢車が無いといけない!というわけではないことを覚えておいてください。
鯉のぼりの吹き流しの意味
鯉のぼりには、派手な5色の吹き流しがついていますが、何のためについているのでしょう?
吹き流しの意味は、「魔除け」です!
吹き流しは、青・赤・黄・白・黒の5色が基本です。
これは古代中国の五行説に基づいています。
五行説とは、5つの元素が互いに助け合い、打ち消し合いながら、すべての物事が循環している。という思想です。
吹き流しも、この5色から成り立っているので、「子供に悪魔が忍び寄っても、この万事を成す5つの元素が守ってくれる」という考えから、作られています。
ですので、吹き流し1つ1つの色にも意味があり、5色揃うことにも意味があります。
ちなみに色が持つ意味をご紹介します。
木・・・青
火・・・赤
土・・・黄
金・・・白
水・・・黒
鯉のぼりの籠玉ってなに?
矢車は、回転する玉の部分と、矢の部分から出来ていて、この玉の部分は「天球」と呼ばれるもので、昔は「籠玉(ろうきゅう)」と呼ばれていました。
江戸時代の「かご」をイメージして作られているそうです。
そのかごに入るのが「矢」の部分です。
矢は武将に由来しているそうです。
つまり、「籠玉」とは、矢車の一部であり、昔の呼び名です。
昔は「籠玉」は竹で作られていました。
江戸時代末期に広く広がり、中には金箔で包まれた籠玉なども出回っていたそうです。
まとめ
鯉のぼりは、一体でも綺麗ですし、何体も集まると、カラフルでとっても綺麗ですよね。
その美しさは、鯉の身体の部分だけでなく、矢車や吹きさらしなど、鯉のぼりを構成しているすべてのもののおかげであることに気付かされました。
また、そのひとつひとつに込められた意味も、とても心温まるもので、子供の成長を願う親の気持ちが詰まった大切なものなんだなぁと感じました。
矢車には本当に沢山の種類があります。
昔のものだと竹や木材で作られているものもあります。
それによって、カラカラカラカラ…と鳴る音も違うので、お気に入りの音が出る矢車を探すのも楽しいかもしれません。
また、デザインも沢山あるので、鯉のぼりを選ぶ過程も、家族で楽しむことが出来ると良いですね♪